ぎゅっとして

「・・・・・えーと・・・・・」


いきなりこの状況って・・・・・。


何を話そうかと迷っていると、慧がふいっと外の風景に目をやった。


「・・・・・観覧車って、初めてかも」


「え、そうなの?」


「うん・・・・・ていうか、遊園地自体、あんまり来た事ないし」


「へえ、そうなんだ。家族できたりとか、しなかったの?」


あたしの言葉に、慧が一瞬あたしの方を見た。


その目は真っ直ぐにあたしの目を見つめて・・・・・


何か言いたげなその深い瞳の色に、あたしの胸がどきんと高鳴った。


「しない」


そう一言、また外に目をやる慧。