ぎゅっとして

「け、慧!?ちょっと、どこまで行くの!?」


中庭まで歩いてきたとき、慧が漸くあたしの言葉に足を止めた。


くるりと振り向き、あたしの手を離す。


あたしは、慧に握られていた方の手を、もう片方の手でそっと触れた・・・・・。


「慧・・・・・?」


「嫌そうだったから、連れ出したんだけど。違った?」


「え?や・・・・・違わないけど・・・・・」


「・・・・・話題、変えてくれただろ?わざと」


「あ・・・・・」


「そのお礼。本当はおもしろいからもうちょっと黙ってようかと思ったんだけど・・・・・」