ぎゅっとして

「そんな構えることないんじゃない?もう大学生なんだしさ、彼氏と旅行なんて、自然なことでしょ?」


「そ・・・・・そうかもしれないけど・・・・・」


「―――優衣って・・・・・もしかして、未経験?」


突然美玖が声をひそめる。


その言葉に、あたしの顔が急に熱を持ち―――


「な―――何、急に―――!」


「だって・・・・・そういえば、優衣って高校の時彼氏とかっていなかったの?」


と、美玖が聞いた時だった。


「優衣」


頭をくっつけるようにして話していたあたしたちの頭上から、突然響く声。


驚いて顔を上げると、そこにいたのは慧だった・・・・・。