「大変だったんだね、優衣」


大学で、美玖とランチを取っているときにあたしは事件のことを話していた。


「ちょっとね。でも、もう大丈夫だから・・・・・」


あたしが笑って見せると、美玖もほっとしたように微笑んだ。


「ところで、今日慧君見てないけど、休み?」


「あ、なんか朝メールが来て・・・・・用事があって、午後から来るって」


「ふーん。用事って?」


「さあ」


そう言って首を傾げたとき、バッグに入れていた携帯が、着信を告げた。