ぎゅっとして

「やあ、待たせたね」


待ち合わせに指定された喫茶店で待っていると、20分程で杉浦さんが現れた。


サラリーマンらしくスマートにスーツを着こなした杉浦さんはいつもとは少し違って見えた。


「会社、この近くなんですか?」


「ああ、すぐ隣のビルなんだ。僕の家もすぐ近くでね。10分くらいで着くから」


杉浦さんの言葉通り、そこから歩いて10分くらいで杉浦さんが住んでいるというマンションについた。


白い外観が清潔そうな印象を与えるマンションだった。


「どうぞ。一応昨日掃除はしたからね。そんなに汚くないと思うよ」


杉浦さんに促され、中に入る。


一人暮らしの男の人にしてはきれいに整頓された部屋だった。


シンプルなワンルームで、あまり生活感はなかった。