「おはよ。美玖、さっき三輪教授が呼んでたよ」


「え?あ!忘れてた!レポート出しに行かなきゃいけなかったんだ!ごめん、ちょっと待ってて!」


言い終わるよりも早く、美玖が席を立ち駆けて行ってしまった。


その後ろ姿を見て相馬くんが苦笑する。


「慌ただしいやつ。昔からあんなんだったんだろうな」


相馬くんの言葉にあたしも笑った。


「そうかも。でもいつも元気でいいよね」


「優衣ちゃん、なんかそれ年寄りっぽいよ」


ぷっと吹き出す相馬くん。


「あ、ひどい。相馬くんは?昔からそんなにのんびりした人だったの?」


「えー、のんびりしてるかなあ、俺」