ぎゅっとして

「へえ、かっこいいね」


慧の言葉にちょっと赤くなる章。


「別に、一番金かかんなかったから・・・・・」


「そんな理由だったの?」


あたしが聞くと、章はちょっと決まり悪そうにそっぽを向いた。


「だって、ギター買いたいって言ったら、じゃあ自分がバイトするって言っただろ?優衣」


「あ・・・・・」


そう言えば、そんなこと言ってた気がする・・・・・。


「俺の為に、優衣にそんなことさせるわけにいかねえだろ?」


「じゃあ・・・・・本当はギターがやりたかったの?」


「いや、あの時はまだそこまでこだわってなかったよ。だからボーカルにしたんだ。他になるやつもいなかったし」