あなたは講師

二人が完全に目が覚めた頃を見計らって朝食を並べた。

「「いっただきまぁす」」
割りと広い拓馬の部屋に、稚葉と章大くんの元気な声が響いた。

こんな風に大勢で朝食をとるのは久しぶりだったから、すごく嬉しかった。



「りな、コーヒー」
拓馬にそういわれてキッチンへ向かいコーヒーをいれて戻ると。

「なんか2人って夫婦みたい…」
「おぅ、なんか熟年っぽいけど」
と、稚葉と章大くんに言われて私と拓馬は爆笑した。

私からしてみたら稚葉達の方が熟年カップルに見えるけど、と心の中で呟いた。


朝食を食べ終えまどろんでいると、拓馬が話をきりだした。

「この後水族館いかない？」
みんな平然と賛成したけど、私は拓馬からまさか、水族館なんて単語が出てくるなんて、思ってもみなかったから笑ってしまった。