移動教室面倒だな、そんな事を思いながら友達集団の横を歩く1月半ば。

そういえば、女の子っていつも群れてるよな。って私も群れてるから言えないけど。

その群れから外れた時は、女子トイレ呼び出しになるし、ある意味男より恐い。


友達の会話に適度に相槌をうちながら、だらだら、がやがや歩く。


なにもかも普段通りだ。
恋なんて…そう思っていた。



ふと目に入る理科室。そこで一年の男子に囲まれながら無表情のあなた。

あなたを見た瞬間、思った。


━背の高い一年生だな。
 でもかっこいいかも…━



これが私が恋した瞬間だったのかもしれない。
一生消える事のない気持ちが生まれた瞬間だったのかもしれない。

だけどその時は気付かなかった。



あなたが先生で、私があなたに恋をするなんて。