「ようちゃん！私本当にようちゃんに出会えて良かった☆」

ようちゃんは照れたように笑っていた。
「なんで、突然そんな事…」
「なんとなく…ね！」
「過去を引きずるな…！」
「さっきの話ですぅ♪」

………



最後はいつものように言い合いして、笑いあった。

今さらながらようちゃんの年をしった。
私と9歳差だった。

おじさん！って言ったら怒られたけど、それ以上の優しい笑顔を見せてくれた。



―――――

「じゃぁ、そろそろ帰るか…」
『帰る』が別れの言葉に聞こえたのはこれがはじめてだった。


「..そうだね…☆」

ようちゃんに笑顔を向けた私は固まった。
ようちゃん…なんでそんな顔するの…？

やっぱり、ようちゃんはズルイ…。


私はドアに向かって歩いた。

「ようちゃん…本当は、本当に好きだよ…☆じゃぁ、またね！」

靴箱に向かううちに涙が出た。ようちゃんはもちろん追いかけてこない。知っていたからこそ余計虚しくなった。





























――大切ナ物ホド手ニ入ラナイ