『修司さ、そんな態度ばっかり取ってるとマジで嫌われちゃうよ?』
俺たち2人が歩いていると自然に花道ができる。
そして周囲から注がれる視線
あーもう!
チラチラ見てんじゃねぇーよ
なんて心の中で思いながらこういう光景になれてる自分が恐ろしい。
そして新は自分たちが注目されてることにまだ、気づいてないようだ。
『誰にだよ?』
まあ聞かなくても分かってるけどな。
『柚木ちゃんに決まってるだろ』
俺より背の低い新は上目遣いで俺を睨む。
その顔見たら、女子が何人倒れるんだろ…
なんて頭の隅で考える。
『うるせぇーな、お前は。
いいんだよ、別に』
ちなみに新は俺が柚木ちゃんのことを好きだと知っている唯一の人物。
『もー知らね!
修司なんか柚木ちゃんに嫌われちゃえ!!』
新はそう言い放ち、スタスタと先を歩いていく。
ったく、お前…俺との付き合いもう3ヶ月目だろ?
そろそろ俺の性格、理解してくれよ。
ヘンにシャイでひねくれてる俺の性格をさ。


