『春谷～
あとで職員室来いよ～』
帰りのホームルームのあと、担任が叫ぶ。
『修司…なんかやったの?』
と、新。
「修司が呼び出されるとは意外だわ～」
と、澤島。
『別に俺、怒られるようなことやってねぇーから。
別のことだろ、どうせ』
なんて言いながらも頭の中で心当たりを探す俺はビビリなのかもしれない。
『修司～今日、お前んち行く～』
『で、だからどうした?』
『お前が帰って来るの待ってるから～』
いつも新はそうだ。
いきなり俺んちに来ると言い出す。
ま、別にいいんだけど。
俺は鞄を自分の席に置いたまま、職員室へ向かった。
