「でも…っ…でも、ダメなの…っ!」
今まで1度たりとも柚木ちゃんに拒否されたことはなかった。
それなのに俺は初めて柚木ちゃんに否定された。
柚木ちゃんはゆっくりと俺の腕の中から出ていく。
「ダメ…なの。
修司…ごめんね」
『………何が…』
「…え?」
ちくしょう。
ちくしょう。
やっぱり年下がネックなのか?
やっぱり生徒っていうのがネックなのか?
悔しくて。
悔しくて。
さっきまで最高だったテンションが急降下。
『何が…ダメなのか説明しろよ!
だいたいどうしてそうやって自分でダメって決めつけるんだよ!
俺を納得させる理由がなきゃ、
新しい学校になんて行かせないんだから』
俺はいったい何を言っているんだろう。
こんなのただの我が儘野郎じゃないか。
………そうか。
俺がこんなこと言うようなお子ちゃまだから柚木ちゃんはダメ、って言うのか。


