「修司ぃ…それって…」
柚木ちゃんが小刻みに震え出す。
『泣くなよ、柚木ちゃん。
前にも言ったろ?
俺、柚木ちゃんに泣かれたら困るんだ』
そう言っているのに柚木ちゃんは泣き続けて。
しかも声上げて泣き出しちゃったし。
『柚木ちゃんに泣かれるのは困るけど…
でも、もっと泣かせていい?』
うん、ともすんとも言わないのでそれをＯＫと受け取った俺を言う。
『俺…初めて会ったときからずっと、ずーっと柚木ちゃんのこと、スキなんだ』
自分の想像以上にスラッと出て来た言葉。
きっと、伝えたくてウズウズしていたせいだろう。
「あたし…あたし…」
涙が邪魔をするのかなかなか続きを言わない柚木ちゃん。
でも俺は急かすことなく、次の言葉を待った。
「あたし…修司が……好きっ…」
その柚木ちゃんのキモチは
クラス全員に向けられたものではなく
真っ直ぐに俺だけに向けられていた。
嬉しすぎて思考が停止。
俺…このあとどうすればいい?
