話しかけてきたのは隣の席の澤島 志帆(サワジマ シホ)
『なんだよ?』
澤島はサバサバしてる女子で、いい子ぶる苦手な女子ではない。
「佐藤ってホントに自分がモテてる自覚、ないの?」
この発言を聞いて俺は笑う。
『まったくない。
もしあったらアイツの性格、最悪だろ。』
澤島は確かに、みたいな顔で頷く。
あの顔で性悪だったらそれこそ罪。
あの顔で天然だからこそ、許されるんだろうな。
「春谷くん、澤島さん、もうお喋りはやめてね~」
いつの間にか柚木ちゃんは教壇のところにいて。
やっぱ俺、嫌われてる。
だって俺と澤島のほかにも喋ってるヤツいるんだぜ?
なのに注意されるってそういうことになるだろ??


