「そっか~

そっか~…


そうなのかぁ~……」


数分後。

柚木ちゃんはポツリと呟いた。



「加奈…幸せなんだろうな。きっと」



『俺が…』


「ん?俺が…?」


柚木ちゃんの呟きを聞いて、思わず言ってしまいそうになった。



『俺が柚木ちゃんを幸せにしてやるよ』

って。


でも、ギリギリのところで呑み込んだ。



『あ、いや。なんでもない』


「ヘンなの」


柚木ちゃんはクスクス笑う。


そうだよ。

俺はヘンだ。


まだ高校生のくせに、柚木ちゃんを幸せにしたい、なんて思ってるようなヘンなヤツなんだ。