『新ぁ~!
机の上片付けろー!』
せっかくキレイにしてあったテーブルの上は新によって見事に汚された。
慌てて片付ける新。
キレイになったテーブルの上に鍋の準備。
やっぱりこの人数で、この寒さなら鍋が1番だ。
『鍋だー!』
なんてはしゃいでいる新。
ったく、お前は手伝う気ゼロかよ。
そう思うほど新は動かない。
無理矢理コタツから引っ張り出し、飲み物を取ってくるように命じる。
そうすると仕方なさそうな顔で冷蔵庫をあさっている。
「佐藤くん。
すごくめんどくさそうな顔してる」
柚木ちゃんは新の顔を見てケラケラと笑っている。
加奈さんも同じように笑っていて。
なんだかいつも味気ない部屋が
新や加奈さん、柚木ちゃんのおかげで賑やかな部屋へと変わる。
どうしてだろう。
ほんの少し前まではなんの接点もなかった俺たちが。
どうしてこんなにも笑っていられるんだろう。
不思議だと思わないか?
柚木ちゃん。


