《だだ今より───…“眠りの森の姫”の劇を始めます・・・ピーッ》


と、真っ暗な体育館の

赤い幕が上がった──…




──…そして、劇は進み




遂にクライマックスのシーン───…





昌春は、眠っている香に

近づきそっと頬に触れる。


香は思わずピクッと反応してしまう。


わーっ!わーっ!


昌春が〜っっ!!



触って………


昌春の手が、と香の髪をすり抜ける─…