『………なんでだよ。…香………』


その手紙の内容は..


香の好きな人の話だった──…



もちろんそれは昌春じゃなくて、


北村という女の子に人気がある同じクラスのイケメンのことだった。



こっ……このままじゃいけないっ


俺も、

俺もかっこよくならなくては……



こうして、

俺の日々の努力は始まった──…


しかし、その努力も虚しく



香からの手紙は途絶えてしまった─…


今、思えばだいたいの想像はつく…




あいつ(香)は、


途中で手紙を書くのがめんどくさくなってしまったということが……


なにせ香は、極度の面倒くさがりやだったから…



俺は、そのことを

誰よりも知っていたはずなのに


その事実に

深く傷ついて泣いていた──…



香は、絶対気づいてねぇと思うけどな。