そしてとうとう次の日―――…



下駄箱に靴を入れる手が少し震えていた。
メイクは、昨日教えてもらった通りにできた。
髪型だって、教えてもらったように巻いてみた。



『髪も顔も…可笑しくないよね?…やっぱりこんなときは…―――』



この先に続く名前を言いそうになったとき。
なんだか、胸が高鳴った。



「愛姫?なにしてんの?」



後ろを向くと、里紅がいた。
いつものようにまぶしい。



あたしが―――…

あたしが求めていたのは―――――…



「早く行こうぜ!」



里紅は靴を入れて、早く行こうとする。



背中に、抱きつきたい。
君の隣に、並びたい…


願望は、強くなっていくばかり。



「ま…待って!」