「いやあ、まいってるんだよ。
君みたいな子がいると、ランキングで1位になれないんだよ。

電化には3回連続負けてるしね…。ナツコだか、ナツオだか知らないが、出来る子がいるらしいんだよ。」



萩野主任は手の往復はやめないまま、話を続けた。



「いいかい?
これから毎日、練習に残るんだ。いいね。」


萩野主任は、手を止めると


「はい、また明日!」


そう言って帰った。

京子はその場に座り込み、しばらく立つことが出来なかった…