冬物語



「新入生退場」

その合図でまた吹奏楽部の演奏が流れた。


体育館を出ると、いっきにみんながゾロゾロとなってまたその波にのまれそうになった。


「…っ」


「まあたおんなじことになっとるし。笑」

「…」

あ、


「ほんまちっこいとすぐおらんくなるわ。」

そう言いながら、あたしの手を引っ張りながら人の少ない方へ連れていく。



「おったおった!お~い、ソウ、ユイコ~!」


わわわっ

繋がれていた手と何も持ってない手を前にいた二人に大きく振った。
あたしは片手でノートとペンを持ち直した。



「体育館で集会とかあったときは、ここらへんにいっつも集合すんねん。キミも覚えといてな!」


ニカッと笑うハルの顔は相変わらずキラキラしていた。