「ああっ、もういいから早く出ていって!」

追い出すようにリトの身体をグイグイと押して、ベッドから無理矢理下ろした。

そしてそのままの勢いで部屋の外へ閉め出す。

バタン!とわざと大きく音がたつようにドアを閉めて、向こう側にいるリトに言った。

「今から着替えるんだから絶っっ対入ってこないでね! 下に行ってて!」

「……んー」

何ともやる気のない返事が返ってきた。


リトが下に降りていく音を確認してから、私はへなへなと床に座り込んだ。

「……昨日の、夢じゃなかった」

信じがたい現実は、本当だった。

だけどまさかそれを目覚めた瞬間に思い知らされることになるなんて。

「……っ、神様の、ばかー!!」

八つ当たりの叫びと共に、私の一日が始まった。