四人が外へ出てくると、新しく入学してきた一年生が通路を埋めるように集まっていた。


此処の学校は、まず進級式という二,三年が進級する式を行ってから、一年生達を迎える入学式を行うのだ。


千尋は生徒たちの横にほんの少し開いた道を歩きながらそれを見て感心するように言う。





「偉いな。今年の一年生達、すっごく静かに待ってるよ」


「ウチ等んときは皆騒いでばっかりだったもんね」





祐も同意し、千尋の後に続く。

そして藍と咲月も後を追う。



「私と藍は同じ小学校だったし、幼馴染でもあったから入学式のときは何度となく話しかけられたわ」



咲月は前にいる藍を見ながら言った。藍はだってだってと咲月の方を振り向く。



「知らない人がいっぱいで心細かったしさぁ…」



そんな藍を見て咲月ははぁと一つ溜息を吐くと藍に言った。



「はいはい、分かったから早く先に言ってちょうだい。祐達いっちゃうわよ」




「えっ、あ、待ってェ~~」



藍は前を振り向くと少し小走りに進み始める。それに咲月も続く――――――――。