罪。愛。

-NATSUKI SIDE-

昔の記憶が戻って来てしまった。

病院までどうやって来たのだろう。

「菜月?入っていい?」と声と同時に晴美と前園と笹本先輩が入って来た。

「あー、菜月大丈夫?」

『うん、大丈夫だよ。ご心配おかけしました。』

「ホントだよ~」

晴美、目が笑ってないよ。

こんな事慣れっこだ。

私には何も罪はないのに。

『ごめんなさい。本当に。原因は分かってるので。』

とりあえずここは“寝不足”と言っておこう。

「なーんだ」と晴美と笹本先輩は言った。

でも、前園と目が合わせられない。

嘘を見抜かれてる。

そんなに見ないで。

また、倒れそう。