ベンチに座っている朱鷺也くん発見!!


「朱鷺也くん」


もっと大き声じゃなきゃ…
私の勘違いだったんだよって…ちゃんと言わなきゃ。

あぁ…。
私って…本当にバカ…。

大粒の涙を浮かべながらも
必死に朱鷺也くんの名前を叫んだ。


「朱鷺也くんっ!!!」

「へっ!?」

私は朱鷺也くんに抱きついた。

自分でも
なにやってんのよ。
って思うけど、
やっぱり朱鷺也くんに触ると安心できるんだ。


「え?…秋菜?!…」

「(笑)動揺しすぎだよ」

「なんで」

「朱鷺也くん…私を好き?」

「え?」

「好き?」

「そんなの…好きに決まってんじゃん…なんだよっ…今更」


「へへ♪…なんでもない♪」

「気になるし…あっ!!…ごめん…いつもの癖で抱いてた…;;」

そう言うと朱鷺也くんが
私から離れた。

私は、また泣いた。
もう、泣かないって決めたのに…。


「朱鷺也くん…寂しいよ」
私は、朱鷺也くんの胸に頭を寄せた。

「秋菜?!…え…もう大丈夫なのか?」

「うん…」

朱鷺也くんは、そっと
だけど強く
私を抱きしめてくれた。

「朱鷺也くんごめんね…勘違いしてごめんねっ」


「なんで秋菜が謝んだよ…。俺が亜美と会ってなきゃ秋菜を助けれて…」


「私は…その言葉で充分だよ?」

「秋菜っ…」

「温かい…」

「次からは…絶対守から」


「うん…」

朱鷺也くんの腕は
やっぱり、安心できるよ。
大好き…。



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