辺りを見渡せばオレンジ色が広がる。 僕も同じように染まっていく。 何本、飲んだだろう。 頭が真っ白になる。 そうやって、今までの記憶も・・感情も・・愛も・・消え去ったらいいのに。 「先生・・」 やっぱり一人になると、想う。 あなたに逢いたいと―・・ 「もう1本~」 最後の1本に手が伸びる。 「何してるの?!」 聞き覚えのある声。 胸が張り裂けそうになる声。 愛を感じる・・声。 僕は振り返った。