父も顔を覗かす。 「勉強は家でしますよ」 「そうか。ならいいんだ」 「聖夜ちゃん、本当に大丈夫なのね?何かあったらすぐにママに言うのよ」 「わかってますよ」 「由紀子ー!ネクタイを出しといてくれ!」 父が母を呼ぶ。 「はぁーい。じゃぁね」 バタン。 やっと落ち着ける。 僕はベッドから立ち上がりカーテンを開ける。 今日は少し曇っていた。