先生たちは大きなビルの中に入って行った・・。
「おい!」
「なに?教えてくれるの?」
彼女は目を輝かせながら僕を見た。
「あの店知ってるか?」
先生たちが入って行った店を彼女に指差した。
「あー、結婚式場じゃん?」
―結婚・・・。
「まじで・・」
―本当だったんだ。
―婚約者・・。
僕は知らぬ間に体が動き、そのビルの方に走っていた。
「ちょっと!待ってよ」
追いかけてくる彼女を無視しビルの中に入ろうとした。
「待ってって!」
女に腕を引っ張られ入り口で立ち止まった。
「しつこいなぁ!!なんだよ?!」
僕は彼女を睨みつけた。
