―次の日。 「今日、数学あるじゃん?」 こそっと耳打ちする翔太。 「あぁ」 「素っ気ない返事だなぁ」 ・・嬉しいに 決まってるだろ。 ・・だけど、 昨日の事が気になる。 ・・本当に男と―・・。 *************** 案の定・・。 僕の予感は的中した。 「先生、薬指どうしたの?」 冷やかしながら、生徒が松下先生に言う。 僕はその言葉に反応し、先生の薬指を見た。