「で、こうなるわけ。わかった・・かしら?」
少し不安そうに見る先生。
「すげぇ!」
先生の教え方は今までのどんな先生よりもわかりやすかった。
「先生、教え方うまいね。かなりわかったよ」
「そっそう?なんか嬉しいねぇ。ありがとう」
「何言ってんの?俺がお礼するべきなんだから!ありがとう、先生」
「ふふっ。いえいえ」
・・可愛い。
「先生、また数学教えてくれる?」
「あたしなんかでいいなら」
「先生がいいんだ」
「そう言ってもらえると嬉しい限りよ」
・・なんか落ち着く。
・・先生の笑顔。
・・あー・・
抱きしめたいな。
・・全部
僕のものにしたいな。
・・待った!
・・僕は何を考えてる!
・・まるで僕が先生に
恋をしているみたい
ではないか。
・・恋!!!???
・・これは恋・・なのか。
僕は先生を見た。
「どうしたの?」
「え・・あ・・何でもない」
・・好き・・なのか。
・・だから
ドキドキするのか・・
「俺・・帰ります!」
僕はその場から立ち上がり先生を見ずに部屋を出て行った。
「幸村君・・?」
・・翔太に電話しよう。
