「なんかあるの?」 翔太が問う。 「べつに?」 クスッと笑う僕。 「いーや!絶対なんかある。その顔見てたらわかるもん」 「まじで?」 「あぁ。で何?」 「それは秘密」 「なんだよー!!」 翔太の話など耳に入っていなかった。 ずっと、テストの時からデートの事ばかり考えていた。 婚約者なんて関係ない。 そう思うようにした。 僕は僕なりの愛で先生を愛するって決めたから。