「好きです」




いつもの言葉。


この言葉を聞かない日はない。

正直、嬉しいという感情はない。


「ごめんね」


そして、いつもの返事。



少し涙ぐみ僕を見て、立ち去る彼女。


「今日の女は随分、あっさりしてたなぁ」

なんて思う。


僕、幸村 聖夜(18)