もっと傍にいたい―
そう思えば思う程に距離を感じていた。
決して遠くにいる訳ではない、こんなにも近くにいるのに―

「私達は気持ちが伝わりあっていないの?」

重たい一言だった…

「どんなに会えなくても、離れていても気持ちや想いは一緒でしょ?」

暗くてよく見えなかったがその声は確かに震えていた。

手だけがそっと触れ合ったまま長い時間が過ぎた―