少女の指は とても白くて オカリナの穴を押さえるたびに 目に残像が残るみたいだった ぼくは 少女に声をかけた 「やあ」 すると少女も オカリナを口から離して 「やあ」 と言った ぼくは屋根の上の少女を 見上げている 少女は 屋根の上からぼくを見下ろす オリオンが ぼくらの証人だった