神社の掃除は、まず神社の周りをホウキではいて、それから狛犬を雑巾で拭いたりして終わり。
でも土日は廊下も拭かないといけないらしい。

「余計な掃除まで押し付けてゴメンね?
じぃちゃんが2人でした方が早いッて言ってさぁ~」

掃除メニューを聞いて、少し肩がガクッとなったけど、恋のためだ!がんばれわたし!!」
昨日にひきつづき、そう気合いをいれ直して掃除にとりかかった。

ホウキではく。と簡単に言っても、溝口神社はひろい。
だから
「二手に別れて掃除しよっか?」
と わたしが提案して
二手に別れ、 1分もしない内に…

「ギャ―――ッ!!!」

と言うレオ君の叫び声が聞こえたから
急いで駆けつけたら
腰を抜かして狛犬を指差して
「やっぱり怖いよぉ-」と 半ベソ気味になっていた。

それを見て レオ君に駆け寄って
「大丈夫?」と言ったものの、なんだか可笑しくなってきて 笑いがこみ上げてきた。

すると レオ君は不思議そぅな顔をして
「なんで笑ってるの~?」
と 半ベソのまま聞いてくるから
「あははっ
ゴメンね??なんか可笑しくて笑」
と言って、また笑ってしまった。

そんなわたしを見ていたレオ君は、いつのまにか半ベソから真剣な顔になっていた。