「ただいまー!」

家には、両親が共働きなため、誰もいなかった。
だけど、挨拶はするのがあたしだ。

「雄也、ただいま!!」
雄也の写真に話しかけるのが、あたしの日課だった。



「…………」



驚いた。
あたし、なんか泣いてた。


 なにあたし、泣いとんのやろ…

 もう雄也の死は受け入れたはずやのに…


 忘れたはずやのに