『ダビドさん羨ましい…』


レイはまだ諦めきれない様子だ


『レイそれよりも特権の秘密聞かなくてよかったの?』


『あぁ!そうだった』

『この町でのレイなんかいつもの冷静なレイじゃないみたい…』


マグが言う


『お~い!旅人さ~ん!!』


レイ達は町のゲートをくぐろうとしていた


『司会者さん?』


『はぁはぁ…、さ…探したよ~』


『僕をですか?』


『あぁそうさ!なんせ君は英雄なんだからね!』


『英雄?』


レイは首を傾げる


『そうさ!魔物を倒してくれただろ?』


『どうしてそれを?』

『チャレンジャー、一人一人に監視をつけていたからね!』


『監視…ですか…?』

『あぁ、松茸キングなんてのは実はただの飾りなんだ』


レイはびっくりした表情になる


『この大会が出来たのは魔物が現れてからなんだ…、そしてこの大会最大の目的は』


『魔物狩り…』


レイが言う


『あぁ、毎年屈強な連中を集めて何とか魔物を倒してもらおうとしたんだ』


『それで…、この前言ってた特権っていうのは?』


『特権と言うのは、魔物の生け贄になる事なんだ…』


司会者の顔は冷徹なしかし、どこか悲しそうなものになった


『生け贄!?』


マグが叫ぶ


『祝の料理には睡眠薬が入ってる、それで眠らせて…』


『…』


レイは黙ったまま聞いていた