ウルフ

そこには、眼鏡を掛けタキシードを着た青年が立っていた


『初めまして、マルスといいます』


マルスはそう言うと一礼した


『マルスだと!?』


『ロック知ってるの?』


『あぁSクラスの賞金首だ』


ロックの額に汗が滲む

『おや?私を知ってるんですか?光栄ですロックさん』


『何故名前を!?』


『有名ですよ、ロックさんは…』


マルスは〔ニコリ〕としたが殺気に満ち溢れていた


『そちらの方は存じませんが…』


マルスはチラリとレイを見た


『どうも…』


レイは言った


『さて…、長話もなんですから始めますか』

マルスの手にはいつの間にか、大口径のマグナムが握られていた


『マグナム使いか…』

レイが一歩前に踏み出した


『ロック…、ここは僕がやるよ』


ロックは驚いた表情になった


『おい!コイツの強さは並じゃねぇんだ!2人でいった方が』


『大丈夫…、僕も並じゃないから』


レイは無表情で言った

『ほぅ…、大した自信をお持ちで』


マルスの眼鏡が怪しく光る