心は候のいった通り、京さんに会いに行ってたみたい


なんでもあたしを助けてくれたお礼を渡しに行ったとか...


そーいやあのメールに、お礼はうまい棒で...とか何とか書いてたよね...


「心さあ、京さんへのお礼ってうまい棒だよな....?」



「ああ、京がうまい棒好きなんだ」


「じゃあ俺=うまい棒ってことかよ!!」


何?あたしはうまい棒くらいの価値しかないのかよ!ってかうまい棒って一本百円以下だよね??


ってことはあたし百円以下の女??


「京にとってのうまい棒は一万円の値打ちがあるんだ。」


「え?うまい棒ってすぐ手に入るよな??好きなだけ買えるんじゃ......」


そういうと心が少し目を細めて、遠くを見つめていた



「...心?」


あたしが心を呼ぶと心ははっとして


「ごめん、ちょっとぼーっとしてた...まあ京には手に入りにくいんだ。ここの生徒って金持ちばかりだから」



あたしはその心の言い方がひっかかった



「京には」と言う言葉...



京さんにとっては手に入りにくいのに心はそのうまい棒を手に入れることができる....



あたしは心と京さんの間に何かある気がしたけど、心にはなぜか聞けなかった




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