「俺今、すげー幸せ」 あなたが幸せなら私も幸せになれる。 あなたが笑顔なら私も笑顔になれる。 さくちゃんは空みたいだ。 私に笑顔や幸せを分けてくれる。 「満月、愛してる」 私の耳元で小さな声で呟く。 その声が少し震えていた。 不思議に思って見上げると、さくちゃんの目から涙がひと粒流れていた。 そんなさくちゃんが愛おしい。 「さくちゃん、生まれてきてくれてありがとう」 これが今私が言える精一杯の言葉だった。 愛してるよりも、もっと伝えたい言葉だった。