涼太の家で着替えたのか、私服の隼人はバイクを停め、ヘルメットを外した。

「ごめん、待った?」

いつもと変わらない笑顔に、胸がギュっとなる。


「ううん、来てくれてありがとう」

「どした?元気ない?」

ゆっくり息を吐いて口を開く。




「私、もう隼人と一緒にいれない。」

「え?」

「隼人は、もう私のこと裏切らないって信じたいけど・・信じられなくて。

それに、いつも『浮気した』って隼人に対してレッテル貼ってしまうことも嫌。

好きなのに、信じれないことが辛くて。

だからもう、一緒にいれないよ。』



隼人は黙って聞いていた。