学校で里菜に昨日のことを話すと、私より怒っていた。

隼人に対して。

そして、私に対しても。




「なんで許すかな・・」

と、ほっぺを軽くつままれる。

「いひゃい・・」

つままれたまま言うと、里菜はため息をついて手を離した。


「七海がいいなら、文句は言わないけどさ。

傷つくの、怖くないの?」

「…怖いよ。

でも信じたい。」


むにっ

今度は両手で頬をつままれじっと里菜が私を見る。


「そっか」と、言つぶやいて、手を離された。

「うらやましいよ、七海が。」



そう言って里菜は笑った。