「・・・中1の時、お前を大切にできなくて後悔した。

ガキだったなんていいわけだけど、今なら七海を大切にできるし、泣かせたりしない。

・・・俺と一緒にいろよ。」




涼太の告白で気づいてしまった。

涼太の手をとれば、泣かずに幸せな日が送れるんだと思う。



でも

だけど

私は隼人くんじゃなきゃダメなんだ。

涼太から1歩後ろに離れると、地面を見つめた。



「ありがとう。

でも、涼太とは付き合えないよ。

涼太と付き合ってた頃は、全力で涼太を好きだった。

でも今は、隼人くんが好き。

苦しいこともたくさんあるけど、それ以上に好きなの。

自分でも馬鹿だな、って思う。何やってるんだろうって。

でも、隼人くんじゃないとだめみたい・・・

ごめんね・・」



なんだか涙が出てきた。


おそるおそる顔をあげると、涼太は笑っていた。