男の子と話すだけで、機嫌が悪くなる隼人くん

だけど幼馴染のような涼太と話すことだけは、認めてくれていた。

だから今でも涼太とは時々一緒に帰ったりしてる。



たわいもない話をしながらの帰り道はあっという間に過ぎていき

そのまま私の住むマンション前の公園に入って行く。




「お前あいつと別れたほうがいいんじゃない?」

ベンチに向かって歩いていた途中

急に真剣になった涼太の声に、私の足が止まった。



「隼人は、女のこと信用してない。

・・・あいつが小さい頃、母親が男作って出て行ったらしくてさ。

だから女を信じてないみたいで。

『女は必ず裏切る。』っていつも言ってるから。

だから・・七海のことも信じてないと思う。」