「なに?」

10回目のコールの後に聞こえてきた声は、とても冷たい声だった。

私は負けずに言う。



「私、隼人くんが好きなの。
やなとこあったら直すから。
それでダメならちゃんと諦めるから。」

声が震えているのが自分でも分かる。


「俺のこと好きなの?」

「・・・うん、好き」



「じゃあ、付き合ってあげてもいいよ」

隼人くんの声は、乾いたように笑っていた。