次に口を開こうとした瞬間には、電話は切れていて機械的な音が聞こえた。




まだ、こんなに、好きなのに。

あんなに優しい顔して笑ってくれていたのに。

恋は片思いとして1人でもできるけど、恋愛は2人揃わないとできない。

私がいくら好きでも、隼人くんの気持ちがないと付き合うことはできない。



わかってる。

そんなこと分かってる。

だけどこんなにも好きなのに、諦めるなんてできないよ。



涙は止まらないけれど、私には伝えるしかできない。

携帯を握り直し、電話をかける。