メトロノーム 【完】

「本当に後悔した。

浮気したことも、別れを引き止めなかったことも。
それから七海が男と遊ぶって言った時、自分の気持ちを伝えられなかったこと。

俺、いつも大切な時に、気付くの遅くてさ。
だから今回も七海を失った後、気付いたんだ。七海の大切さに。

もう、俺のことなんて見てくれないと思ってたから、登校日、七海が声かけてくれて嬉しかった。

記念日にかけた電話で、七海に彼氏ができたって思った時、俺も他の女と付き合おうと思った。

でも出来なかった。俺には七海しかいないから。

寝る前に考えてたんだ。
七海と付き合わずに、他の女と付き合っていくか。
他の女と付き合わずに、一生七海だけか。

そう考えたら、七海がどれだけ大切か良くわかった。」



抱きしめられたまま、泣いてしまう。

嬉しくて。

隼人の気持ちが暖かくて。