「浮気ってさ、したほうは軽く捉えてるんだよな。きっと。
でも、されたほうは、ずっと引きずってんだよ。

一緒にいる限り、ずっと過去について悩み続けると思うんだ。

いくら愛されてるって実感しても、一人になると孤独になる。知りたくもない、浮気のシーンなんか想像して苦しくなる。」



私が抱いてきた苦しい思いを代弁するかのように、こうちゃんは語りだす。

同じ傷をつけられたもの同士、悩みも一緒だったんだ。



「この気持ちは、次の恋に進まない限りなくならないよ。」




真剣な瞳に視線がつかまる。


そらせない。



「七海のクリスマス、俺が予約していいかな?」

そのまっすぐな瞳に、頷いていた。