映画館に到着し、今一番人気のチケットを買う。

隣に座り、触れる肩に緊張していると、ふいに隼人くんが口を開いた。

「俺、口下手で。 ごめん。」

そう言う隼人君の顔は私とは逆を向いていたけど、耳が赤くなっているのが見えた。

初めて見た隼人くんはとてもかわいくって、なんだか可笑しかった。

笑った私を見て、隼人くんもはにかんだ笑顔を見せた。



映画後カフェでお茶していると、あっという間に時間は過ぎてしまい隼人くんは私を家まで送り届けてくれた。

マンション前の公園につき、向き合うとなんだか照れくさくなって、思わず下を向く。